ぶらくり会9月例会「身の回りのデジタル機器の仕組み-マイコンと調理器具-」報告

ぶらくり会9月例会報告



開催日時:9月17日(火)午後6時30分~午後8時

開催場所:神戸市勤労会館403号室

講  師:菊池 邦友(きくち くにとも)氏

和歌山大学システム工学部光メカトロニクス学科 助教

平成17年3月和歌山大学システム工学部卒業

平成22年3月和歌山大学工学博士

講演テーマ:身の回りのデジタル機器の仕組み-マイコンと調理器具-

出席者数:17名



今回のぶらくり会例会は、和歌山大学システム工学部光メカトロニクス学科の菊池邦友先生に「身の回りのデジタル機器の仕組み-マイコンと調理家電-」というテーマでご講演をいただきました。

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講演はマイコンの歴史から始まり、我々が日常的にお世話になっている家電、中でも調理家電にマイコンが組み込まれることによっていかに便利な生活を享受出来ているかということを中心に進められました。



先生のお話では、マイコンはマイクロコンピューター(Microcomputer)の省略形で小さな計算機と直訳できるが、現状ではパソコンなどの汎用的な計算機と違い、特定の機能に特化して小型化した計算機という意味で「Microcontroller」という表現が英語でもよく見られ、「Compute」よりも「Control」に重点が置かれるようになっているとのことでした。

またマイコンに組み込まれているメモリーチップの集積度が短期間に指数関数的に増加し、米粒大のチップに新聞1ヶ月分の情報量が記憶されるまでになっている、直径12インチ(約30cm)のウェハに0.1μm(0.1マイクロメートル=100nm(ナノメートル)=0.0000001m)のパターンを書く技術を用いて地球全体の地図を書いた場合には地球上の5m幅以上の道はすべて書けるまでになっているとのことでした。



長足の進歩によりマイコンはいわば“産業の米”とまでいわれ、家電、車、ロボット等日本が得意な産業分野にマイコンを組み込んだシステムの開発によりそれぞれの発展に大いに寄与してきているが、その中でも、調理家電なかでも炊飯器についてその歴史はどうであったか、マイコンがどのように組み込まれているかについてパワーポイント、ビデオを使ってお話ししていただきました。


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まず、調理家電は1950年代以降時代とともに発展してきましたが、その概要についてご説明いただきました。

「もはや戦後ではない」と経済白書でいわれた1950年代後半に三種の神器(白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫)とともにトースター(1950年)、電気炊飯器(1955年)等の調理家電が市販化され、1960年代の高度成長期には携帯型テレビ、カラーテレビ、ラジカセとともに電子レンジ(1965年)が販売開始となっています。

1980年代にはバブル景気を象徴するCDプレーヤー、ファミコンなどの娯楽家電や大画面テレビ、液晶テレビ、大型冷蔵庫、温水洗浄便座などが普及するとともに1988年にはIH炊飯器が発売され、1990年代のバブル経済崩壊後はWindows95などパソコンの急速な普及があり、調理家電では1990年にファジー炊飯器がマーケットインしました。

2000年代以降の携帯、ネット時代にはデジタル三種の神器(DVDレコーダー、デジタルカメラ、薄型テレビ)がもてはやされIHクッキングヒーター、加熱水オーブン、高級炊飯器等の調理家電が出現しています。



次に、調理家電のなかの特に炊飯器の歴史および機能についてご説明いただきました。

最初の自動炊飯器は1955年に東芝が発売を開始した釜の外側の水を加熱するいわゆる間接加熱による炊飯方法で、付きっきりで火加減をする必要のないものでしたが、デジタル技術としては物足りないものでありました。翌年の1956年には松下電器が現在の炊飯器と同じ形式の直接加熱による炊飯方法を開発しています。ただし、この時には保温システムが備わってなく炊きたてのご飯を保温するために1970年に象印が開発した「保温ジャー」が活躍しました。

 その後1979年のマイコン制御炊飯器、1988年にはガスと変わらない火力のIH加熱炊飯器、1990年にはファジー炊飯器とおいしいご飯を炊くために炊飯器には様々なシステム=マイコンが組み込まれて発展してきました。

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 今回の講演により、我々の日常生活、特に食生活はマイコンを使った調理家電によって一段と豊かになってきていると実感することができました。

また、文系出身の聴講生のためにわかりやすく組み立てられたご講演は非常に有意義で久しぶりに学生気分に浸った諸兄もいたのではないかと思います。

  

ぶらくり会世話人  平林 義康(大学20期)

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