ぶらくり会28年9月例会報告
開催日時:9月21日(水)午後6時30分~午後8時
開催場所:神戸市勤労会館 406号室
講 師:中右 立代(ナカウ リツヨ)様
整理収納アドバイザー、収納コンシェルジェ

(セミナー歴)
・学校厚生会での収納セミナー
・高齢者大学講座(公民館)
・片付け教室(総合庁舎)
・百貨店でのセミナー
・マンション販売センターでのセミナー 他
講演テーマ:『シニアの片付け―今始めよう!身辺整理―』
出席者数:15名
今や世の中はまさに片付けブームであり、片付けに関する雑誌や情報が溢れかえっ
ています(「何を捨て何を残すかで人生は決まる(青春出版社)」、「なぜ死んでからでは手遅れなのか(プレジデント)」、etc.)。
そして、いわゆる「終活」においても、資金計画、エンディングノート、その時に飾って欲しい写真等準備しておくものとともに身辺整理の必要性が言われています。
そこで、今月は整理整頓、収納に関する専門家をお招きしてお話を伺いましたのでその概要を報告します。
1.まず、なぜ整理整頓、片付けが必要なのでしょうか。
それは、年齢に関係なく人生の節目節目に必要なモノを手に入れてきた、そして気が付いたら身の回りにモノが一杯になっていた、そして今後、安全かつ安心して自活していくには身辺整理が必要だからです。
特にシニア世代は今後の事を考えた場合には、すぐにでも身辺整理をした方が良いとのことです。
それは、今はまだ、気力、体力、判断力があるからであります。更に、費用面でも今行った方が少なく済むとのことです。ことが起こった後に整理整頓をした場合には、恐らくその費用はご家族が負担することになるのですが、2LDKで少なくとも20万円、場合によっては100万円以上のとてつもない費用が必要になってくるとのことです。
2.何を残し、何を減らすか。
残すものは、今使うモノ、好きなモノ。
今使うモノではなく、使えるモノを取りあえずということで残し続けると、モノは減らないし、結局、モノで溢れかえることになるとのことです。
何を減らすかというと、残すモノ以外のモノでありますが、講師がご自身でされていることおよび講演の受講生がされていることを含めて一部ではありますが以下の各項目を披露して頂きましたので参考にしてください。
なお、減らすとは必ずしも捨てることだけではありません。この点は後述します。
(減らすモノ)
・洋服・着物、ブランドバッグ、靴、食器、時計、アクセサリー、箱入りタオル
・手紙・年賀状、書籍・書類、鍋、飲まない洋酒、賞味期限切れの品物、レジ袋
・何かに使えるかもしれないとしまってある缶
・壊れていないが使っていないもの
・サイフォン式とドリップ式の二つのコーヒーメーカーがある場合はいずれか一方
・サラリーマン時代の名刺・・・残しておいて役に立つ?ノスタルジーに浸るだけ!?
・子供の思い出のモノ・・・親の思い出であり、子供は残して貰いたいと思っているとは限らないとのことです。
・写真、アルバム・・・重さにすると一人平均何キロにもなるそうです。
いつも見ることができるよう気に入った写真を何枚か写真立て
に入れておく。
・卒業証書、表彰状・・・資格証等職業上必要なものを除く。
・その他
3.モノの減らし方、活かし方
モノを減らすとは捨てることだけではないと言いましたが、まずは、インターネットを検索し情報収集しましょう。そこには、様々な有益な情報が紹介されていますので、自分にあった情報を取捨選択してください。
場合によっては思わぬ小遣い稼ぎになるかもしれません。
・リサイクル業者に引き取ってもらう
・バザーに出品する
・寄贈する
・フリーマーケットに出品する
・リメイクする
・知り合いに譲る
・ホームレス支援に活用する
・資源ごみに出す
・その他
4.収納術
整理整頓の基本は、今現在収納している物を「出し」、使うもの使わないもの、要るもの要らないものに「分け」、そして「収納」することだそうです。
例えば、服の場合には、好きな服とそうでないもの、着れるけれども着ないもの等があると思いますが、この場合は好きな服だけを残し、それを収納するのだそうです。
その収納方法としては、
①地番を決める・・・例えば、シャツだけ、セーターだけ、スラックスだけ、の様に
同じジャンルのものを纏める。
②仕切る・・・箪笥の引き出しに収納する場合には、ジャンルごとに間仕切りを作る。
③見わたせる・・・必要に応じて透明ケースを活用する。
④立てて収納・・・モノの下にモノを置くと隠れて見えない。
⑤床にモノを置かない・・・危険リスクを広げないために。
5.整理整頓のキャッチコピー
・あ 貴方の人生しめくくる モノを持たずに 幸せ気分
・か 片付けは 急に出来ない 少しづつ
・さ 先延ばしするから嫌になる 今できることから こつこつと
・た 立つ鳥は 後を濁さず モノを残さず
・な 並べて見ましょう 今の自分に 大切なモノ
年を取ってくると頑固になってくる、別の見方をすれば感情の老化によって、身の回りのモノを整理整頓できなくなるそうです。
子や、孫、子孫に不要なもの、邪魔なものを残すことのないよう今から身辺整理を始めませんか。気力、体力、判断力のある今がチャンスです。
そして安全かつ快適な老後を過ごしましょう。
ぶらくり会世話人 平林 義康(大学20期)